ERP導入事例から学んだ「お金の流れ」と「在庫の見える化」──IT初心者・主婦パートの現場日報

「ERP導入事例」について調べてみました!
はじめに
本日は、AIを活用したITコンサルティング会社の一員として参画しているERP導入案件で、業務ヒアリング、要件整理メモの作成、テストシナリオの見直し、ユーザー教育資料の草案づくりを担当した。ITはまだ勉強中だが、現場で耳にした言葉を自分の生活感と照らし合わせて噛み砕き、業務の流れと会計数字のつながりを理解することに集中した。
特に、在庫差異、原価のぶれ、売上計上の遅れがキャッシュの詰まりを生むという点は、家計でいう「冷蔵庫の中身が把握できておらず二重買いしてしまう」状態と似ていると気づいた。
今日は、学んだこと・調べたこと・実際に触れた作業を通じて、ERPで何が変わるのかを自分の言葉で整理する。
ERP導入による「単一の真実」がもたらす効果
ERPの導入は、在庫・原価・販売・購買・会計のデータを一つに束ねることで、「単一の真実(Single Source of Truth)」を実現する。これにより、現場の判断が速く、正確になると同時に、キャッシュの滞留を減らすことができる。
今日の業務で、私は各部門の聞き取りとテスト項目の見直しを担当し、数字の一貫性が担保されるだけで、ムダ取りが進むことを実感した。
ポイント: ERPの価値は「部門を越えて同じ事実を共有すること」にある。
情報分断が生む財務リスクとその理論的背景
部門ごとに別々の台帳や表計算を持っていると、情報の非対称性が生じやすく、照合作業に時間とコストがかかる。これは経済学でいう「取引コスト」の増大に相当する。
また、原価計算において、材料費・労務費・経費の配賦ルールが部門ごとに異なると、利益の源泉が見えなくなり、赤字商品を売り続けるリスクがある。
在庫に関しても、需要の波やリードタイムのばらつきを無視して勘発注を続けると、滞留在庫と欠品が同時に発生する。これは「Littleの法則」によっても説明可能で、リードタイムの長さと変動が在庫量を増大させる要因となる。
会計では、売上計上や債権回収の遅れがキャッシュ・コンバージョン・サイクルを延ばし、運転資金を圧迫する。ERPが導入されれば、受注から入金までが自動でつながり、資金繰りの読み違いを防げる。
ERP導入現場で見えた課題と改善への具体的取り組み
今日の現場では、以下のような課題が浮き彫りになった👇
課題 | 具体例 | 悪影響 |
---|---|---|
在庫管理 | 倉庫の手前では不足、奥では余剰在庫 | 欠品・販売機会損失 |
売上計上 | 請求が翌月にずれ込む | 資金繰り悪化 |
原価管理 | 標準原価と実際原価の差が大きい | 赤字商品を把握できない |
これらを放置すると、販売機会損失・棚卸差異・監査対応の負荷増といった悪影響が重なり、経営判断そのものが遅れる。
私は、導入の方針として 「小さく始めて、早く学ぶ」 というアプローチを学んだ。まず、品目マスタと取引先マスタを統一し、最小限のつなぎ込みを行ってから段階的に拡張する。
また、家庭の買い物に例えて説明する工夫も行った。「安全在庫=週末に切らしたくない牛乳」といった具体的な例えは、現場の方にとても伝わりやすかった。
ERP導入は共通言語づくり
ERP導入の本質は、「同じ事実を、同じタイミングで、同じ意味で見る」ための共通言語づくりである。
在庫・原価・売上・現金の流れが一本につながることで、現場の判断が軽く速くなる。結果として、ムダな在庫・無駄な作業・請求漏れを防げる。
私はまだIT初心者だが、専門用語を生活の言葉に翻訳し、業務フローを噛み砕く役割を担うことで、チームに貢献できると感じた。
まとめ
今日学んだことは、「情報の分断はコスト」だということ。部門や個人が悪いのではなく、仕組みが人の善意に負担を強いている状態だった。
ERPとAIを組み合わせ、小さく確実に“つながる一筋”を通すことで、在庫・原価・請求の課題は見える形で改善できる。
明日は、原価差異ボードの試作と問い合わせテンプレートの改善に取り組む予定だ。家計管理にも応用し、買い置きの“見える化”を家族と共有してみたい。
最終的には、「家族全員が笑顔で過ごせる生活」に近づけるよう、学びを行動に変え続けていく。
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